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平成25年度二級建築士学科試験の総評
平成25年度二級建築士学科試験問題の内容の傾向は、全体的に概ね近年の傾向に沿う内容のものであったといえます。
すなわち、従来の問題に比し、より深い理解力、より高度な応用力を問う問題が各科目にわたり何問か出題されているのが注目されます。また、近年の傾向である近年の社会状況と係わりのある分野ー環境・省エネルギー、少子・高齢化、ストック型社会の到来に係わる改修・修繕ーに関する比較的新しい事項についての設問を含む問題が出題されていることも留意点です。
学科 I (計画)
過去に出題された問題に類似した問題で、基礎力をしっかり身に付けていれば解けるような問題と、福祉施設に係わる問題や省エネルギーに係わる問題等、近年の社会状況を反映した問題に2分されますが、概ね難度の高い問題の出題は少なかったといえます。
学科 II (法規)
過去に出題された問題と類似した問題が半数程度出題されているものの、条文の詳細な部分にまで係わる問題や、設問に工夫をこらした問題等が出題され、全体的にやや難度が上がっているといえます。また、建築基準法以外の建築関係法規も5題出題され、ストック型社会を反映した長期優良住宅の法令に係わる問題も出題されたのは特に注目されます。
学科 III (構造)
構造力学は、例年並みの比較的素直な問題が出題されましたが、構造設計や既存建築物の耐震改修・耐震補強に係わる問題で、ややレベルの高い設問を含む問題が出題されました。また、近年は木構造に関する問題の数が多くなる傾向にありますが、本年も4問出題されているのは注目されます。
学科 IV (施工)
概ね例年並みの範囲内の問題が出題されていますが、近年の傾向としての施工上のより詳細な事項に係わる内容を含む問題も出題されています。また、住宅に特化した設備や契約に係わる問題が出題されているのは新たな傾向として注目されます。
以上、各科目の問題としては、高度な内容の問題や、新しい事項について問う、いわゆる新規な問題も含まれていますが、他方、例年の合格基準点としては、各科目50%以上で、総合60%の得点が目安とされていることから、あくまでも、先ず、全体の50%程度を占める基礎的、基本的事項の知識、理解を問う問題に対応するための着実な基礎力を身に付けることを心がけ、その上で、広範な理解、応用力を身に付けることが合格の鍵といえます。

二級建築士講座

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