全日本建築士会について 50余年の建築士育成事業の実績をもとに、社団法人全日本建築士会が総監修した、建築関連資格の特別養成講座
設計製図試験の最も重要な合否の鍵とは

設計製図試験は、略して製図試験と称されることもあるため、しっかりした図面がともかく書けていれば合格するのではないかと誤解されることもありますが、設計製図試験はあくまでも「設計」と「製図」の試験であるため、製図が正確に早く書けることは、無論重要なことですが、製図がいかによく書けていても、設計の内容が一定以上の水準に達していなければ決して合格することはできません。

設計製図試験の勉強を始めた人は、とかく製図の書き方に目を奪われるあまり、設計の内容の方の勉強がおろそかになりがちで、その結果として、設計の内容の不備により不合格となるケースが非常に多いことになります。

平成24年に、試験の実施機関より、二級建築士試験の内容の見直しが発表され、その折に設計製図試験の見直しの一環として、従前にもまして、設計の内容としての「空間構成」が重視される方向性が示されました。(一級建築士試験の見直しについても平成21年に発表され、同様に設計製図試験において、従前にも増して「空間構成」が重視される方向性が示されています。)

これ以降、従前に比して、出題の内容も比較的高度なものとなり、高度な建築計画力(設計力)が問われる試験になったといえます。

一般的に、初歩から合格に必要な製図力を適切な添削指導による勉強により一定期間で身に付けることはそれほど難しいことではありませんが、他方、建築計画力を身に付けることは、それほどに容易なことではありません。

このため、建築計画力を身に付けるための勉強はできるだけ早い段階からスタートすることが効果的といえます。

また、設計は手で考えるという諺もあるように、単に演習課題の解答例を見たり、解説を聞いたりして理解するだけでなく、自ら試行錯誤しながら解答案を作成し、それに対して適切な添削による指導を受けることの繰り返しが特に重要で、それのみによって着実な建築計画力を身に付けることができるようになります。

以上はちょうど水泳の練習と同じで、いくら泳ぎ方の話だけを聞いても、自らプールに入って水泳の練習をしなければ決して上手に泳げるようにならないのと全く同じといえます。

なお、設計製図講座では、効果的であるためにも、効率的であるためにも、テキストから演習問題まで系統的に一貫した考え方の基に作成されたものであることが当然のことながら特に重要です。試験課題発表後から開講される本会の講座では、日本建築学会賞受賞者を含む最高水準のベテラン講師陣による講座全体の資料等との統一的な考え方の基に試験課題の本質を捉えて作成された、基礎的な演習課題から応用力を養成するための高度な演習課題による通学教室または通信教室での懇切丁寧な添削指導と、各演習課題ごとに随時配信される建築計画についての詳細なWeb動画解説(約150分)により合格に必要な設計力(建築計画力)と製図力の徹底養成を図ります。

概して、設計製図試験では、建築計画がしっかりできていれば製図で部分的に多少の減点がされることがあっても、合格の可能性のある場合もありますが、その一方で建築計画上の減点は、致命的な減点となる場合が非常に多いため、本会の講座では製図力の向上にも注力することは無論のことながら、上記のように設計製図試験の合否の重要な鍵ともいえる建築計画力の徹底養成を図ることとしております。

 
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