全日本建築士会について 50余年の建築士育成事業の実績をもとに、社団法人全日本建築士会が総監修した、建築関連資格の特別養成講座
平成20年度1級建築士設計製図試験、本年度の課題発表される。

本年度の課題が発表されました。

一級建築士
設計製図
本年度の課題に類似した展示場附貸事務所は、過去にも出題されているものですが、課題そのものは類似していても、課題の内容、評価等については、本年度発表された試験の内容の見直しによることとなります。

本年度の課題の展示場を含む貸事務所は、確かに近年の課題の傾向である異種の複雑な機能を有する複合建築物という観点からは、一見、比較的単純なもののように見えますが、異種の機能を包含した建築物という点では変わりはありません。また、機能が複雑なものでなくても、設計の内容に高度なものを要求し、評価の基準のレベルが高くなれば機能が複雑なものでなくても、試験のレベルは高く、難しいものとなります。

以上から、本年度の課題については、前述の課題の内容の見直し事項に添って、課題の建築物の機能がやや単純であると考えられる分だけ、設問の内容に貸事務所や展示場の構成・機能そのものを問うものを含み(附随的な所要室等は明示せず、受験生自体に考えさせるなど)、また、従来に比して、建築計画面についてやや高いレベルを求め、課題の建築物に係わる構造・設備面についてのより広範な基本的な知識を求めるなど、しっかりした総合的な基礎力を評価する試験になるものと考えられます。

以上から、本年度課題の計画上の留意点としては、以下のような点がポイントとなります。

1.先ず事務所建築の一種としての貸事務所及び展示場に関する構成、機能上の基本的事項に係わる知識の取得が必要となります。これらに関する知識が十分でないと、従来のように設計条件の全てが与条件として設定されている試験でなく、設計条件の一部を受験生が考えて設定しなければならない今回のような試験には対応できないことになります。

2.全体計画、動線計画等を考えて行く段階で、当然、貸事務所の一部に含まれる展示場を勘案してエスキースを進めて行かなければなりませんが、貸事務所に求められる基本的条件、展示場に求められる基本的条件によって、それらの組み合わせとしての建築物についての設計方針が決まってきます。(貸事務所、展示場が持つべき基本的条件は、課題の条件として設定されます。)

3.2を考えていく上で、構造計画、設備計画が係わってきますが、それらは貸事務所、展示場が持つべき基本的条件により異なるものとなります。例えば、1階に設けられる展示場が無柱空間としなければならないか、また展示場における展示物の種類及び開館日、開館時間帯の貸事務所との違い等は、構造計画、設備計画等に影響を与えます。
4.貸事務所、展示場の計画を考える上で、利用者動線や管理動線は重要なポイントとなりますが、平面計画上で「コアをどのように考え、計画するか」ということも、各階の動線及び各階を結ぶ縦動線上の重要なポイントとなり、また構造計画、設備計画、避難計画場の重要な要素となります。

5.外構計画は、本年度課題のように貸事務所のみでなく展示場を有する場合は特に計画上の重要な要素となります。メインアプローチとサブアプローチの明確化(敷地に2以上の道路が接している場合等)、人と車の動線分離、駐車場、緑化計画等に加え、貸事務所への主動線、展示場への動線や展示場と外部空間との関係、貸事務所・展示場のサービス・管理動線も外構計画上と関連する留意点となります。
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